久しぶりに飲んだら、ワインはちゃんと前に進んでた。

前に飲んだときの記憶では、
もっと軽やかで、素朴で、
ええ意味で肩の力抜けたワインやったはずなんよ。

せやのに今回な、
グラスの中での立ち方が、
まるで違う。

正直なところ、
もうこれは、重心の低い、
どっしりとしたワインに
生まれ変わっとった。

軽い品種やと言われがちな
トレパットやのに、
味わいは浮ついてへん。
下に、ちゃんと根を張っとる。

果実は前に出すぎへんし、
酸も声張らへん。
でも、
全部が低い位置でまとまってて、
飲み口の奥に、
静かな圧がある。

あれこれ主張せんのに、
飲んでる最中、
ずっと存在感が消えへん。

感覚としてはな、
プリオラートのワインみたいやった。
きらきらした要素を持ちながら、
重心がぐっと低くて、
一歩も二歩も引いたところから
全体を支えとる感じ。

別に真似してるわけじゃない。
でも、
「ああ、同じ場所に立っとるな」
って思わせる佇まい。

時間が経って、
丸くなったというより、
圧倒的な覚悟、みたいな。
そんな変わり方やった。

気づいたらグラスが空いてて、
飲み終わってから、
「ほんま、すげーな」
って。

このワイン、
静かに、ほんま静かに、
いつの間にか
ご立派な大人になっとったやなー。

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by果物ボブ